好みの違いはあれど、モデルガン愛好家には「これが出たら絶対欲しい!」と思えるモデルがあります。
欲しいモデルが既に製品化されている人は幸運ですが、「多分いつまで待っても出ないだろうな」と
諦めている人はかなりいることでしょう。
メーカー頼みでは製品化されないであろうモデルガンを何とか形にするにはどうしたらいいのか?
私はカスタムの匠にお願いしてワンオフモデルで実現していますが、それを真正面からメーカーに
お願いした人がいます。
RICOさんはジム・ボランドの9mmMajorのモデルガン化をBWCにお願いして、ついに製品化に
漕ぎ着けまさした。
BWCの社長さんと親交のあるRICOさんだからこそ実現出来たと思いますが、仲の良い常連さんの頼みだから
といってホイホイ動いてくれるわけはありませんし、「作ってくれたら私は買います」なんて寝言こいても
商売にならなきゃ単なる戯言です。
そのためRICOさんは9mmMajorの買い手を見つけるため購入希望者を募り(!)、必要なパーツを
探し出すなど様々な支援を行った結果、9mmMajorが製品化されることになりました。
需要が高いとはいえない80年代レースガンですので購入希望者集めも大変だったろうと思います。
ブログで告知した当初は口ばかりで自分では何も行動しない評論家気取りの連中が陰口を叩いていたようですが、
そんな些末なことよりも完成するまでの間は様々なご苦労があったことでしょう。
私がRICOさんから9mmMajorの話を聞いたとき、当然80年代レースガンが大好物な私は興味を持ちました。
しかしそれより今時珍しいモデルガンバカ(失礼w)の挑戦に乗ってみるのも面白い!と思い、ボブチャウの
ときの清水の舞台よりもっと高いスカイツリーからバンジージャンプするつもりで予約しました(汗)
RICOさんには悪いですが、長年の経験からこんな面倒なカスタムは絶対予定通りには完成しない!と踏んで、
コツコツと購入資金を積み立てて何とか発売に間に合いました(ホッ💦)
9mmMajorは競技ではパッとしなかったナイゴード改をベースに45ACPから操作性向上(だと思う)のため、
IPSCのパワー規格にパスできる9mmMajor弾に変更しています。
その後の結果が示す通り、9mmMajorは名前の通りメジャーな競技用弾薬にはならず、ジム・ボランドの
実験的な取り組みであったと言えます。
しかし、当時は色々なアイデアのレースガンがあり、メジャーにならなくてもそれぞれに魅力がありました。
BWCが手間を掛けて製作しただけあって、大掛かりなカスタムに有りがちなバランスの破綻もなく見たこと
のない実銃もきっとこうなんだろうと思わせてくれます(^^)
9mmMajorには取扱説明書の他に磨き布が添付されています。
スライドはABSの磨き仕上げ、グリップ一体型のスライドガードとハンマーは亜鉛合金の磨き仕上げなので
遊んだ後はこれで磨いてね、との配慮です。
取扱説明書は9mmMajor専用で、少量生産品なのに贅沢です。
ワンオフカスタムは1丁のみの製作ですが、キャストパーツがふんだんに使われている9mmMajorは
追加生産で出来ないたった20丁だけのために専用の型が作られています。
考え方によってはすごい贅沢なモデルガンです。
RICOさんの企みはこれで終わりではなく、次回のパワーカスタムも楽しみにしています(^^)