SIG P226は私の80年代を代表するDAオートです。
私はマニュアルセフティを排した操作系にかなり戸惑いました。
これからのオートは指でセフティを操作することがなくなるんだなぁとちょっと寂しくなりました。
そのP226をSAO化してマニュアルセフティを装備したP226 SAO LEGIONというモデルがあります。
競技用モデルのX-Fiveならまだしも、高い安全性を謳ってきた機構をやめて先祖返りさせた理由は何なのか?
拳銃所持が認められている国でも拳銃の仕組みを理解して練習を欠かさない人はごく一部の人だと思います。
警察や軍隊では拳銃の訓練を行いますが、警官や軍人になる人全てが銃器に興味深々な訳でなく、大半の人は仕事として訓練を受けていると推測されます。
故に(あってはいけないことですが)銃器への理解不足や練習不足で事故が起こるき危険性があります。
銃器の事故は即人命に関わるので、警察や軍隊の偉い人たちは取り扱いミスによる暴発等の事故を防止できる安全性の高い拳銃を部下に与えたいと思うことでしょう。
民間でもセルフディフェンス用途で拳銃を買う人たちには安全性は重要な購入動機だと思います。
そんな買う側の要望に対応して銃器メーカーは安全対策を詰め込んだDAオートやDAOオートを発売しているのはご存知の通り。
しかし、トリガーを引いて弾が出る仕組みに何重にも安全対策が施してあるのは銃器本来の機能を阻害する恐れがあります。
拳銃のプロフェッショナルな方々から、「シンプルな仕組みの拳銃があった方がいい」という声を受けてP226 SAO LEGIONは誕生したのだと私は思います。
与太話はこれくらいにして、今回はタナカのP226モデルガン(EVO)をベースにSAO化+海外X-Fiveのパーツを組み込み+多くの各種加工が施されています。
製作はあじゃさんにお願いしました。
あじゃさんでも初めての試みが多かったとのことですが...
ここまで一人でやれちゃうアマチュア(って言って良いのやら)って本当に極一部の方々ですねぇ。
今までのSIGにはないグレー(グラファイト)塗装もバッチリ再現してくれています。
グリップのメダリオンもあじゃさんのお手製(!)です。
タナカのP226では再現できなかったバレルとスライドの面一もバッチリです。
スライドピンもライブ化されています。
新型P226の特徴である大型エキストラクター化されて、カートのエジェクトも快調です。
実銃動画を参考にしながら製作していただいたあじゃさんには本当に感謝です。
P320/M17の登場でSIGのメインストリームから外れた感のあるP22xシリーズですが、登場から知ってる身としては、バリエーション展開でも良いので長生きしてほしいです。