「買わずに後悔より買って後悔」が道楽の常ですが、「買えなかった後悔」はいつまでも尾を引くものです。
某所で「日本有数のPPCオジサンw」と評される私も、スモーキーのパワーカスタムを買えなかった後悔は今でも覚えています。
私がこの趣味から遠ざかっていたときに発売され、舞い戻ってきたときには既に売り切れで、同じく探していたYさんは幸運にも手に入れることが出来ましたが、私はお目にかかることはありませんでした。
2019年2月のブラックホール後の飲み会でRICOさんに
「9mmMajorの次はパワーカスタムをやりたいんです」
と告げられました。
9mmMajorの発売にこぎつけたRICOさんでなければよくある「いつか叶えたい夢」としか思わなかったでしょう。
「完成までには多くの課題があるし、希望者が集まるとも限らないので、発売はいつになるかはわからないです」
との説明はありましたが、こんな面白いことに乗らない手はないのでその場で希望者としてエントリーしました。
RICOさんはベースとなるモデルガンやグリップ、リブサイト等を色々な人を巻き込んでクリアしていきました。
B.W.C.という後ろ盾があるからとはいえ、製作可能な予約者の確保と製作数量分のパーツ発注の責任は個人で製作依頼している私には無いものです。
自分だけのワンオフカスタムの方が気楽なのに何故そこまでするのか?とRICOさんに聞いたら「憧れのモデルを大好きなB.W.C.の製品として形にしたいのが私の望みです。単なるわがままですけどねw」とのことで、アプローチは異なるけどやっぱりモデルガンバカだなぁと笑ってしまいました。
そんなRICOさんの心意気に賛同するために私が出来ることはガンバって購入資金を捻出することでした。
外出や出張の多い仕事なので、払い戻された外出旅費を使わずに積み立て、毎月のGM積立を続けてました。
幸い?すぐに発売されるモノではないのでイベントの度にRICOさんに進捗を聞きながら準備期間は充分にありました。
そして、初めて話を聞いてから4年と2ヶ月経ってパワーカスタムが完成しました!
特徴的なリブサイトは当初アルミ製からよりリアルさを追求したステンレス製になり、実物通りのウィンテージとエレベーションが可能で、これだけでも相当な価値があります。
個人のワンオフでは大物金属パーツの新造はほぼ不可能なのでメーカーの製作力には敵いません。
こんな素晴らしいグランドマスターですが、一点残念なポイントがあります。
ロン・パワーのグランドマスターはサムピースの下部がスピードローダーが入れやすいようにカット加工されています。
しかし、B.W.C.のグランドマスターはサムピース下部がカットされていません。
これは、RICOさんのブログで製作途中のグランドマスターを載せたときにサムピースについて指摘のコメントがあったのですが、RICOさんはサムピースの面取り加工と誤解してしまい、カット加工がされていませんでした。
これについてはRICOさんは自分のミスであることを認め反省されており、カットされたサムピースをオプション販売したいとのことです。
グランドマスターの製作はB.W.C.ですが、個人企画の量産カスタムなので今回の件はB.W.C.に非が無いことを重ねてお知らせします。
タナカのM19をベースに製作された本体はさすがB.W.C.のクォリティで、RICOさんのこだわりを感じます。
4年も待たされたの?!と思われる人もいるでしょうが、82年6月号のコンバットマガジンから41年間を経て製品化された念願のパワーカスタムなので、私にとっては大した待ちではありません。
長年趣味を続けていると、こんな幸運があるのが止められません。
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41年後の幸運
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