MGCやマルシンのS&W M39/M59は80年代のモデルガン愛好家には馴染み深いシリーズです。
S&Wでは39/44/59といった二桁モデルのオートマチックピストルを1stジェネレーション
439/459/645/745の三桁モデルの2ndジェネレーションときて
10xx/39xx/40xx/45xx/59xxといった4桁モデルの3rdジェネレーションに発展しました。
トイガンではMGCが2ndジェネレーションの439/459をモデルガンで出し、3rdジェネレーションはタナカやコクサイ、マルゼンがガスガンを発売しましたが、モデルガンが発売されることはありませんでした。
いつかはS&W第三世代オートをやってみたいと思いながら、たくさんあるモデルのどれをやるかも定まらず、ズルズルと今まで来ました。
Yさんとモデルガン化のベースとして一番現実的なのはタナカの4505だろうということになり、製作をお願いしました。
タナカの4505の4.25インチバレル(実銃では4565)は、デホーンドハンマーになっています。
Yさんが「デホーンドは折れたスパーを修理したみたいで好きじゃない」ということでマルシン439のハンマーを移植してもらいました。
製作の過程は前述の製作記の通りで、いつもながら見事な手際の良さです。
4505は.45ACPなのでモデルガンのカートやマガジンを流用しています。
しかし流用可能なカートやマガジンがあるとはいえ、モデルガン化を可能にしているのはYさんの高い技術力に他なりません。
無事モデルガン化が完成して終わりなら製作記と変わらないので、ステンレスモデルの4566にお色直しをアートルームユニコーンさんにお願いしました。
既存の刻印が薄いので、塗装で潰れないように再刻印とバレルにも刻印してもらいました。
3rdジェネレーションの初期型以降のモデルのハンマーはスパーと側面に肉抜き加工が施されています。(通常ハンマー付きモデルもあり)
亜鉛合金のハンマーだと強度が不安ですが、発火させるわけじゃないので思い切って加工してもらいました。
これだけでも3rdっぽさを感じます。
私にとってのS&Wの3rdジェネレーションはステンレスモデルです。
きっとGun誌の表紙や特集で取り上げられたステンレスモデルを見て刷り込まれたんでしょうねw
S&Wの3rdジェネレーションオートピストルは(それ以前のS&Wオートも?)現行のM&Pシリーズのようなヒット作とはいえませんが、米国各州の警察で採用されていたのでファンはそれなりに居たのかもしれません。(と思いたい)
私にとってはS&Wらしいオートの最終形なので目新しくもあり懐かしさも感じるモデルです。
名作ではなくとも思い出のS&Wオートがモデルガンとなってうれしいかぎりです(^^)
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幻の第三世代
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