ネット通販の普及ですっかり数が減ってきたトイガンショップ。
昔のマニアの中には「ショップの店員の態度が悪くてモデルガンを買いに行くのが嫌だった」という話も聞きます。
店員も人の子なので対応の良い人、悪いヤツ、ダメなヤツが居るので当たり外れがあります。
なので「これだからモデルガン業界はダメなんだ!」と一纏めに断じる人は鏡で自分を見てみましょう。
ショップ店員の思い出話の二回目として、今回は店員目線から見たお客さんの話をします。
ショップにやってくるお客さんの大半は良いお客さんですが(そうじゃないと商売にならないw)、たまには変わったお客さんもやってきます。
私がカウンターの向こう側に立っていた大昔の話で恐縮ですが、まずはよく見かけたタイプから
1.しゃべらない客
態度はおかしくないんだけど、決して喋らず、ハンドサインで意思表示する客。
喋れないわけでなく、極端にシャイな性格なのでなかなか話せないということを常連のお客さんから聞きました。
私を気に入ってくれたのか、長い間通ってくれて、私の話に微笑んで聞いてくれていました。
2.ショーケースと話す客
年のころは高校生くらいのオタクっぽい二人組。
店員には話しかけず、二人でショーケースを見ながら熱心に話まくり。
自分の親戚や先輩に凄いマニアがいて、自分はそのマニアの教えを受けているという誰に向けているのか不明の自慢話をすることが多い。
「何か出しますか?」
と聞くと
「いえいえ~」
と何故か帰っていく。
3.買わない宣言の客
新製品等を見せてと頼むときに必ず
「今日は買いませんから!」
と宣言してから触る客。
そんな宣言しなくても店員にはお客さんの買う気の有無は店に入ったときから判っているんですけどね。
慣れてくると、何でもかんでも見たがるようになるので、時折「今日は買って帰ります?」と釘を刺すと大人しくなる。
4.値引き上等の客
「これいくら値引きしてくれる?」が口癖の客。
うちは2割引きから3割引きで売ってるので、これ以上の値引きは出来ませんと言うと
「それならキャップ火薬を付けて」
と食い下がる。
こういう客に限って中古買取では相場以上の高値買い取りを捻じ込んでくる。
そしてめんどくさいタイプの客は
5.長い客
話好きなタイプなんでしょうが、ショーケースにどっかり寄りかかって長話をしまくります。
こちらも商売なので話を合わせますが、後から入店したお客さんが私に話かける隙がなく帰ってしまうので迷惑しました。
趣味のおしゃべりは楽しいですが、店のと他のお客さんの迷惑を考えて話は早めに切り上げましょう。
6.〇〇マンセーな客
例えば
「金属モデルガン以外はモデルガンじゃない」「CMCや六研に比べればMGCは出来の悪いオモチャ」
等と、自分の主義主張を自慢気に垂れ流す客。
MGCやマルシンのABS製モデルガンを買う客を上から目線で腐す迷惑な存在なので私は全く無視の塩対応でした。
ある日、そんな客の口上があまりにも長いので
「それじゃあ○○さんの六研コレクション見せて下さいよ」
と言ったら、他のお客さんもそうだそうだ!言い始めたところ、当の本人は
「簡単に見せびらかすものじゃない」
なんて苦しい言い訳をするので、周囲から
「なんや、ホントは持ってないっちゃろ~」
とはやされて退店、その後姿を現さなくなりました。
7.二面性の客
「SWATはホントに良い店だ!それに比べてあの店は対応が悪い!」
が口癖の客。
人を褒めるのに他者を貶めるタイプの人間は信用ならないので、話半分で聞いていましたが、他のお客さんから
「あいつ、他の店でSWATの悪口言いよったぜ」
との報告があり、やっぱりねーと思いました。
狭い世界ではこういうタイプはすぐ化けの皮が剥がれるのでご用心。
8.本職の客
警察関係者またはその対抗組織の方々。
発砲事件が発生すると防弾チョッキやホルスターを買いに来るので、店にはサファリランドやポイントブランクの私服用ボディアーマーを在庫していました。
「米軍のボディアーマーより防刃性能の高いこちらの製品の方がいいですよ」
とお勧めすると
「商売上手やの~」
と好評でしたw
当時モデルガンでは製品化されていない銃のホルスターで良いのはないか?と聞かれてお勧めするのが大変でした。
「それなら銃の方持ってこようか?」
と言われて
「いやいや結構です~💦」
と慌ててお断りしたのは良い思い出?ですw
番外編でヤバかったのは
9.外国の客
佐世保の海軍さんだと思われる若い黒人の客。
「コレ、イクラニナル?」
とショーケースにゴトンと置かれた黒いGIコルト!?
「買い取り無理です~!!」
とお帰りいただいたが、国内で間近に実銃を見た初めての体験でした(汗)
ネットで「あの店の態度は悪い」なんて書き込みを見ますが、元店員としては書き込んだヤツの態度はどうだったんだろう?と思います。
ショップでは一般常識の範疇で接していれば、いずれは面白い話も聞けるようになるかもしれませんよ。